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会社での関係

これまで僕が見てきた中でもっとも不幸な相性のひとつは、「厳しい上司と気弱な部下」と僕が名付けた組み合わせだ。
まず、部下に自分の望む結果を求め、結果を出せないと強いプレツシャーをかける「厳しい上司」がいる。
彼の下で働く部下は多くの場合、精神的に追い込まれたり、体調を崩したりしながらも、最善を尽くしていい結果を出そうと努力する。
一方で、上司の期待に必死で応えようとする「気の弱い部下」がいる。
長い間上司の要望に応えられなければ、彼はとても苦しくなる。
このままでは落伍者の人生を歩む。
それは彼にとって死ぬより辛いことだ。
普通の部下ならさらに努力をするか、そのチームを辞めてしまうだろう。
しかし彼にはそれ以外の選択肢が見えてくる。
それがたとえば捏造だ。
いい結果を見た上司は、まさか捏造しているとは思わず部下を褒める。
やがて、嘘が嘘を積み重ねるように捏造が捏造を作る。
もう誰かにばれるまで、自分のしている捏造を止めることができなくなってしまう。
このような厳しい上司と気弱な部下の相性を、僕は本当によく見かける。
韓国で起きた黄高錫教授のES細胞論文捏造事件の記事を見たが、まさにこの状況が起きていた。
黄高錫教授の厳しいプレッシャーに耐えきれず、気弱な部下が教授の望む結果を捏造してしまったのだ。
僕が直接見たものもある。
その場合、上司が部下の捏造を見抜いて厳しく注意したところ、部下は体をおかしくし、その後失踪した。
今も彼とは連絡がつかない。
興味深いことは、厳しい上司(ここでいう厳しい上司とは、あなたが想像する厳しさをはるかに超えているだろう)がいる環境の下でなければ部下は捏造をしなかっただろうということだ。
歪んだ状態は二人の関係性から生まれるものなので、二人が互いに関わり合っている限り消えることはなく、いつか必ず問題を起こす。
端で見ている人は、部下が明らかに無理しているのがわかる。
過剰なプレッシャーと過度の労働に心身共にやられているのが明らかに見える。
しかし上司からはそれが見えていない。
僕が目撃したケースでは、僕はその上司に何度も「彼は限界だと思います」と助言したが、上司はそれを理解できない。
ちょっとした気遣いと注意をし、別の課題を与えるだけだ。
ちなみにこの相性は、会社間でもよくある。
テレビ番組の捏造も、同様の相性が関わっていることが多い。
強く結果を求める放送局と、それに応えようと必死になる制作会社だ。

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